変わるメディアの影響力
2006年、マスコミ四媒体広告といわれる、テレビ、新聞、雑誌、ラジオの広告費はそろって2年連続で前年実績を下回った。その中でインターネット広告費は30%近く伸び、ラジオの広告費の2倍以上の3630億円になった。
インターネット広告の国内市場は、1996年16億円、1997年60億円、1998年114億円、2000年241億円、2001年735億円、2002年845億円、2003年1183億円、2004年1814億円、2005年2808億円と急激に伸びてきた。2004年にはラジオの広告費を超え、2006年には雑誌の広告費に近づいている。(参考 電通 日本の広告費)

メディアが多様化するにつれ、メディアの影響力が変わってきている。
インプレスの「インターネット白書2007」でも、ブロードバンド化の普及とテレビ離れが関連していると指摘されている。2005年に広告業界、テレビ業界で大変な反響を呼んだ、野村総研のレポート「企業の広告・宣伝手法は、マスメディアから個別対応のITメディアへ 」でもインターネットとテレビ離れの関連が指摘されていた。
前者では、テレビの視聴が減ったと答えた人の割合が、02年には22.3%だったが、04年は41.2%、05年38.9%、06年41.3%と高くなり、これがADSL、光回線の普及と比例していること、後者では、インターネットの利用時間が増えた人が64%、マスメディア4媒体の利用時間が減った人が増えた人の割合の2〜3倍に上ったと指摘し、今後のインターネットの高速化と情報量の増加によりインターネットの利用時間が増え、テレビとの接触時間や影響力まますます低下するだろうとしている。
誰でも1日は24時間で、小遣いを携帯電話につぎ込んだのでカラオケが衰退したと言われている。これと同じことがメディアでも起きはじめているのだ。
動画はテレビだけではない
動画は見られているが、TVだけで見るわけではなくなってきた。米国のテレビ業界がYouTubeを注目しているのは、テレビが最もターゲットにしたい若者層を引きつけているからだ。そして彼らがYouTubeを見るためにテレビを見る時間を減らしていることにある。
米Harris Interactiveの、18歳以上の2309人を対象にした調査によると、
成人の42%がYouTubeでビデオを視聴し、14%は煩雑にサイトを訪れている。
YouTubeのユーザの66%は、ほかのことを犠牲にしてYouTubeにアクセスしている。
YuoTubeを訪れるようになった結果、
他のサイトを見るのを減らしたのが36%、
テレビを見る時間を減らしたが32%
と答え、さらに、
メールのチェックやSNSへのアクセスを減らしたが20%、
仕事や宿題を減らしたが19%、
ゲームを減らしたが15%、
DVD視聴を減らしたが12%、
そのほか友人や家族と過ごす時間を減らしたが12%
という回答である。
テレビとテレビ広告業界が大きな問題として捉えているのは、テレビが一番広告の対象としたい
18歳から24歳の男性の76%以上がYouTubeを見ていて、
そのうちの41%が常連である
ということだ。
しかし、同時にこの調査では、YouTubeをよく利用するユーザの73%が、動画の前に広告が流されるようになれば、TouTubeを見る回数を、かなり減らす(31%)、多少減らす(42%)という回答をしている。
これはTouTubeにとっても頭の痛い問題になりそうである。
日本でも、好きなときに好きな動画を見られるオンデマンド型の YouTubeやニコニコ動画を見る時間が急速に増えている。年代によっては昨年の5倍以上にもなっているようだ。
さらにアクトビラのようなオンデマンドサービスが次々と増えている。